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聖地探訪記(中編) |
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メイドさん『起きてください、ご主人様(はぁと)』
そんなステキな夢を見たわけでも無いのだが目が覚めたのは朝の7時頃。 今日も良い天気である。 とりあえず顔を洗って身なりを整えた。 昨日別れたtassa氏にメールを送ってみるが返事が来ない。 心配ではあったが一人で聖地へと向かう事を決意した。 しかしここで問題が発生。 『もえるるぶ』と『Maid Cafe Style』を入れて持ち歩けるカバンを用意していなかったのだ。 tassa氏と一緒ならば問題無く行けたであろう聖地も一人となってはこの2冊が手元に無いとかなり厳しい。 そこでJR宇都宮駅の側にあるパルコへと寄って良さげなバッグを購入した。 聖地に着く前に無駄な出費が増えてしまった…。 JR宇都宮駅から聖地へのアクセスを確認する。 とりあえず道に迷いたくないので一番簡単な新幹線で上野に行きそこから山手線で行く事にした。 上野までのきっぷを購入してホームへと行くとちょうど良い具合に新幹線に乗る事が出来た。 自由席の適当な席に腰掛けしばし外の景色を見ていたがそれも飽きてしまったので少し寝る事にする。 あまりの乗り心地のよさに上野に着く案内が流れた頃には良い感じでうとうとしていた。 あやうく乗り過ごしてしまうところだった(笑) さて上野駅に着いてのんびりと観光と行きたいところだが今日は通過点に過ぎないので山手線上りのきっぷを買う。 聖地までは130円だった。安いなあ。 とりあえず案内表示板の通りに進んで山手線のホームに到着。 と同時に電車が発車しそうな勢いだったので急いで乗り込む。 間違った電車に乗ってないだろうかとどきどきしてしまったが問題無いようだ。 御徒町を経由して車内の案内板が『秋葉原』へと変わった。 いよいよ聖地へと到着である…。 電車を降りてまずは『電気街』の案内の通りに駅内を歩く。 駅を出るとそこは紛れも無く聖地『アキハバラ』であった。 『黄色の電車乗って〜アキバで抱き締めて〜♪』(アキバで抱きしめて〜HOLD ON ME @ AKIHABARA〜) の歌詞が自然に浮んできた。総武線には黄色のラインの入った電車が走っていたからだ。 『もえるるぶ』での情報を頼りにまずは一番目に付いた『秋葉原ラジオ会館』へと足を運ぶ。 ここでの目的は主に『海洋堂』と『ボークス』でフィギュアを見る事だ。 とりあえず下から順に一通り見て回った。 お店の種類も多くてここだけで青森の全部のお店が集まったような雰囲気に圧倒された。 しかしそんな一般的な物など青森でも見れるのでさっさと上を目指す。 『海洋堂』のショールームを見て回る。 凄い…凄過ぎる…。 一口にフィギュアといってもアニメ、ゲーム、コミック、特撮、動物、乗り物など沢山あるのだが数が半端じゃない。 しかもどれを見ても完成度の高さが伺える作品ばかりだ。 知ってるキャラを見て『(´Д`;)ハァハァ』したり知らないキャラにも『(´Д`;)ハァハァ』といきなり萌え萌えゲージはMAX常態。 続いて『ボークス』のショールームを見て回った。 実はここは見てみたいフィギュアがあるので楽しみにしていた場所だ。 そのフィギュアとは永野護氏の『The Five Star Stories』のMHである。 月間Newtypeに紹介されているフィギュアを間近に見る機会など無かったので真っ先にそれを捜す。 で、でかい…(゜Д゜;) まず目に飛び込んできたのは凄まじい大きさの『シュペルター』であった。 全高は6〜70cmはあるだろうか? 大きさだけではない。 普通ならデカールで済ませるであろうナイトマスターの紋章まで立体になっている徹底ぶり。 う〜む、素晴らしい…(*゜∀゜)=3 他にも『ジュノーンとパトラクシェミラージュの相打ちのシーンを再現したジオラマ』や『レッドミラージュ』『エンプレス』『A−TOLL』『BANG DOLL』『アシュラテンプル』『バッシュ』『ナイト オブ ゴールド』『Vサイレン ネプチューン』『Vサイレン プロミネンス』『マイティシリーズ』…とにかく星団に名立たるMHのほとんどが勢ぞろいしていた。 その中でも特に強烈なMHが『ヤクトミラージュ』と『レッドミラージュ インフェルノナパーム』である。 『ヤクトミラージュ』はあの独特のスケルトン装甲を再現したのには目を見張るものがある。大きさもデティールも文句無し。 『レッドミラージュ インフェルノナパーム』は半透明の装甲を見事に再現しているだけでなく透けて見えている中の方まで作りこんでいる徹底ぶり。 なんだかここだけでも十分お腹いっぱいである(笑) ラジオ会館を後にして中央通りに出てみた。 むむ…萌えの気配があちらこちらから漂いまくっている…。 とりあえず手当たり次第に店に入り店内を物色した。 ビル全体がお店になっていてそこにゲームやら本やらを詰め込んでいるので移動は階段かエレベーターになる。 その階段の壁には所狭しとエロゲのポスターが満載だというのがいかにも聖地らしいと感じた。 しかしほとんどがが5階以上あるビルなのだから階段での移動は非常に疲れる。 待ち時間が惜しくともエレベーターを利用しなければ体力が持ちそうもない。 一体どれだけのお店を回っただろうか。 いつしか足はだるくなり腹も減ってきた。 ここはひとつ『メイドカフェ』にでも入って憩いの一時を過ごすのが最良と判断した。 とりあえず一番近い場所にあった『メイドカフェ ぴなふぉあ』に入ってみた。 今日も決め台詞『おかえりなさいませ、ご主人様(はぁと)』が聞けるのかと思っていたら… WR『いらっしゃいませ、少々お待ちください』 『(´Д`;)ハア!?』 フツーの喫茶店のような対応に面食らった。 確か『メイドカフェ』に入ったつもりだったが何か間違えたのだろうか? いやしかしWRは確かにメイドさんの格好をしている。 もしかして聖地のメイドカフェではこれがフツーなのだろうか? とりあえず席に案内されてゆっくりと店内を見てみる。 店内は混雑しておりとてもゆったりとした雰囲気では無い。 WRも何だかバタバタと動き回っていて見ているコッチが逆に疲れそうな感じだ。 気を取り直して注文を決める事にする。 今日の聖地は快晴で暑かったので『チョコレートクレープ』に『アイスコーヒー』のセットを注文してみた。 まず運ばれて来たのは『アイスコーヒー』だった。 がWRがシロップとミルクを忘れて慌てて取りに戻って行った(笑) これが『ドジっ娘萌え』というヤツなのだろうか…。 何だかちょっと違うような…。 シロップとミルクが運ばれてきてようやくアイスコーヒーが飲める常態になった。 ストローで良くかき混ぜ一口飲んでみる。 『ぬるい…(´Д`;)』 おかしい…なんで『アイスコーヒー』がこんなにもぬるいのか…。 冷静にストローでさらにかき混ぜると氷はどんどん溶けていった。 半分以上飲んでからやっとアイスコーヒーらしくなった。 この時点で妙な胸騒ぎを感じ始めていた。 アイスコーヒーを飲み干してしばらくして『チョコレートクレープ』が運ばれてきた。 うーむ、見た目はなかなかお洒落で可愛らしい感じだ。 フォークとナイフを使って食べたのだがこれが難しい…というか面倒くさい。 『もっとカンタンに食える物にすりゃ良かったなあ(´Д`;)』と思っても後の祭り。 とりあえず食う事に専念した。 クレープに中にはチョコーレートアイスが入っていて乾いた体に心地良かった。 味としてはなかなか美味しかったと思う。もう少し食べ易ければ文句無しなのに。 お店を出てから聖地のメイドカフェに疑問を抱く事になってしまった。 というのも『Maid Cafe Style』に『秋葉原のお店は、どこも同じシステムが垣間見える』等と書かれてあったからだ。 とりあえず腹は満たされたので行動力は回復した。 脳みそにも栄養が行き渡り思考力が冴え始める。 今までは目先の萌えに所構わず突っ込んで行ったがせっかく聖地に来たのだからPCショップを見て回る事にした。 中央通りの反対側へと渡ろうとしてふと気が付いた事がある。 歩行者天国になっているのである しかも道路の真中ではインディーズの歌姫が可愛らしいコスで歌やダンスパフォーマンスを披露していた。 ギャラリーも結構な数で中には本格的にビデオ撮影している方々もいた。 神田明神通りの西エリアの方をぐるっと見て回ってさらに混沌とした東エリアを見て回った。 この辺はPCパーツ屋が多いが店内は決して広くなく客の数も半端ではないのでゆっくりと見て回るには少々窮屈な感じであった。 品揃えは確かに豊富で当日限りの特価品等は流石に安いがお買い得感を感じる事はあまり無かった。 ふらふらと歩いていると何やら行列を発見。 『九州じゃんがららーめん』である。 しかし『メイドカフェ』で中途半端に食ったせいで今の胃の状態では持て余すだろうと感じもう少し散策を楽しむとした。 どうもこの界隈は飯屋も多いのに気が付いた。 とりわけ牛丼専門店『サンボ』は明らかに異様なオーラを醸し出していた。 何と言うか殺伐としたような気配が店先まで漂っていてとても女子供が立ち寄るような雰囲気では無い。 ここも今の胃の状態ではとても食う事など不可能。 いやたとえ腹ペコであっても『サンボ』の牛丼を食してしまえば聖地での食事は終了してしまうはずである。 開け放たれた戸から見えた客が食っていたドンブリは全てかなりの大きさだったからだ。 そうなると当然『メイドカフェ』でまったりとした時間を過ごす余地など無くなるのは必至。 また次に機会にはぜひチャレンジしてみようと思う。 時間は15時を回りそろそろ胃の空き具合もちょうど良くなってきたところで『九州じゃんがららーめん』を食べてみる事にした。 先ほど見た行列の状態からあまり変わってなかったが大人しく最後尾に並ぶ。 しばらく待っていると店員さんが先に注文を聞いてきたのでとりあえず『じゃんがららーめん 全部入り』を注文してみた。 『全部入り』とは『めんたいこ』『煮卵』『角煮』のトッピングが入ってるのだ。これが後で大変な事になるとは思っても見なかったのだが。 店の中は狭くカウンターに座っても隣りの客と肘が擦れ合うくらいの混み合いだった。 この程度の状況は青森の『まる海らーめん』で慣れた私にとってはどうって事無い状況だ。 座って5分と待たないうちに注文した物が運ばれてきた。 とりあえずスープを飲んでみるがこれがかなり美味い。 青森ではまず味わう事の出来ない見事な『トンコツスープ』である。 勢いに乗って食い続けたが最後になって『角煮』が残った。 これがなかなか食べ応えがあり過ぎて残そうかとも思ったが注文しておいて残すなぞ店に対して失礼極まりない。 何とか胃に押し込みスープをじっくりと味わってから店を出たが腹はいっぱいいっぱいの状態だった。うぐう…。 再び中央通りに戻ってきて青森の萌えの砦にもなっている『アニメイト』へと足を踏み入れた。 やはり品揃えを見てみると青森と似通っているので何処となく落ち着きを感じる。 もっとも数も規模も青森の比では無いのでじっくりと見ていくとめったにお目に掛かれないグッズが多い。 『AIR』の『ぽてとのぬいぐるみ』なんぞ5〜6体は置いてあってびっくりした。 青森では私が飼ってから商品棚に陳列した事すらないのに…。流石は聖地のアニメイトである。 さらにその隣にはなんと『ぷろとん君ぬいぐるみ』(観鈴ちんがダッコしてる恐竜のぬいぐるみ)が置いてあった。 かなり気になって悩んだ結果…飼う事にした(笑) 来年のミーティングには小隊に加えて参戦させようと思う。 しばらく店内を見ていると告知のチラシが張り出されており『最終試験くじら関連グッズ入荷予定』とあった。 まだ何も無いのかなあ…と思って捜してみると『くじらの少女 クリアポスター』『夢前春香 抱き枕』を発見。 『くじらの少女 クリアポスター』は絵柄が良かったので買ってみた。 さすがに『夢先春香 抱き枕』は買わなかった。元々そんな物抱いて寝る趣味など無いからね(笑) 青森だろうが聖地だろうが『アニメイト』のポイントカードは全国共通なのが嬉しい。 さて聖地での買い物も済ませたのでそろそろ栃木に戻る事にした。 時間は17時過ぎなので余裕はまだまだ十分あるのだがやはり究極の癒しを求めて『Cafe i-maid』へ寄って行く事にする。 山手線で上野駅まで戻り小山までのきっぷを購入。 ホームで電車を待つも小山で停車する電車が来るまで20分ほど待たされる事になった。 この辺の時間計算は適当なので仕方がなかったが少しもったいなかった。 JR小山駅に付いてコインロッカーに荷物を押し込み『Cafe i-maid』へと向かう。 昨日行ったばかりなので道に迷う事も無く到着。 2度目ともなると流石に落ち着いた対応を取る事が出来る。 WR『おかえりなさいませ、ご主人様♪』 今日もミニスカートの可愛らしいメイド姿のWRが迎えてくれた。 席に案内され見慣れた動作でメニューと水を運んでくる。 これぞ究極の癒しの空間だ…(゚ー゚* ) 注文はベルを鳴らせば良いのであせらずに時間を掛けて選ぶ事にする。 あまり腹は減っていなかったので軽食にしようと思い『しまぱん』と『メイドの気まぐれ紅茶』を注文する事にした。 ベルを鳴らそうとすると別の客がベルを鳴らしたので少し時間を置いてから鳴らす事にする。 WRさんの動きが落ち着くまで様子を見ながら待つ時間も癒し効果絶大である。 昨日の落ち着いた空間は変わらないがWRさんが少し忙しそうにパタパタと走り回っている様子はどこか微笑ましい。 何となく落ち着いた頃にベルを鳴らす。 この動作には慣れないが普通に鳴らす事は出来たと思う。 WRさんに注文を伝えると… WR『申し訳ございません…しまぱんは切らしてしましました…』 ここでがっかりしたような素振りを見せてはいけない。 冷静に注文を切り替える事にした。 さっとメニューに目を戻し何となく目に付いた『ホットケーキ』を注文した。 注文が終わればしばらくはまったりと待ち時間を過ごすことになる。 何もする事もないので手持ち無沙汰なのは仕方が無い。 本でも読みながら時間が過ぎるのを待つのが良いのだろうが生憎とバッグの中には『もえるるぶ』と『Maid Cafe Style』しか入っていない。 携帯電話でヒマを潰そうにも『メイドカフェ』で携帯を使う事は紳士的にはよろしくない行為だ。 WRさんをずーっと見ていたいがあまりじろじろと見るのもこれまた失礼に値する行為だ。 結局はぼ〜っと店内の様子を眺めなるしかなかった。 何人かで談笑している客、ノートPCで何かしてる客、文庫本を読んでる客…見てても面白くは無い(笑) そんな訳で時々前を通るWRさんについ目を奪われてしまう。 ミニスカートから覗くドロワーズにしましまのハイニーソックスがたまらなく可愛い。 ロングスカートのWRさんも本来メイドさんが持つであろう落ち着いた雰囲気で場を和ませるのに一役買っている。 そんな退屈なようでのんびりとした時間を過ごしていると『メイドの気まぐれ紅茶』が運ばれてきた。 WR『お待たせしました、本日の気まぐれ紅茶はピーチティーになります』 ポットとカップのセットをテーブルの上に並べるWRさん。 WR『最初の一杯をお注ぎしてもよろしいでしょうか?』 お願いします、と返事するがちょっと照れ臭い。 とぽとぽとカップに紅茶を注ぐ仕草をのほほんと眺めるのは至福といえる一時だった。 『ピーチティー』は甘い香りにシュガーレスでも適度な甘味があり心の底からほっとさせるような味だった。 つい飲むペースが速くなりそうになるのを抑えながらなるべくゆっくりと時間を過ごすように心掛ける。 2杯目の紅茶を飲み終わろうかという頃に『ホットケーキ』が運ばれてきた。 丸いプレートに2段に重なったホットケーキ、上にはバター、周りにはシロップと至ってシンプルである。 小腹を満たすには丁度よい大きさだ。 ふわふわのホットケーキを一口大にしてシロップをたっぷりと付けて食べるとどこか懐かしい気持ちになる。 甘味と紅茶のベストバランスがお腹だけでなく心も満たしてくれた。 あまりの居心地の良さに『メイドのきまぐれ紅茶』をお代わりしてしまった。 これを飲んだら帰ろう、と思うと余計にゆっくりと飲みたくなってしまう。 これほどゆっくりと時間を過ごそうと意識した事は今まで無かっただろう。 いつしか紅茶のポットは空になり温かかったカップも冷めてしまい名残惜しい気持ちでいっぱいだったが店を去ることにする。 会計を済ませるとWRさんが手書きの名詞を渡してくれた。 そしてお別れのご挨拶。 WR『いってらっしゃいませ、ご主人様。またのお帰りをお待ちしております♪』 ご馳走様、と素直に返事をすることが出来た。 次に来るのは何時になるだろう、と思うとしばらく店の前から離れることは出来なかった。 再び電車に揺られJR宇都宮駅に到着。 デルソルを置いてある駐車場まで行く道すがら明日の事を考えた。 明日は帰るだけの一日である。ならば半日だけでも聖地で遊んで帰ろうと考えた。 となると宿泊代と電車代を考えれば東京に一泊しても差は無いような気もした。 何より東京をデルソルと一緒に走ってみたいという衝動に駆られ勢いに任せて4号線を南下する事にした。 散々歩き回ったせいでクラッチを踏む左足が攣りそうになったのには参ったが(笑) |
後編へ続く… |
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