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聖地探訪記(前編) |
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2005年4月24日午後− 無事にデルソルミーティングも終わり今回の旅の裏の企画が動き出した。 事の始まりはミーティングの数日前にさかのぼる…。 職場での会話を一部脚色して記すとしよう。 検閲により削除です(笑) 手短に説明すると『休みやるからアキバ逝ってこい』である。 …確かこんな感じだったはずだ。 実に平和な職場である(笑) その日の夜の事である。 いつものようにtassa氏とチャットをしていて聖地に行く事を伝えると一冊の本を紹介された。 『もえるるぶ』である。 皆さんご存知の観光情報誌『るるぶ』の『萌え』版である。 さらに会話の流れから一緒に聖地に行く事となり当然メイド喫茶の話題へと繋がる。 そこでtassa氏からさらに本を紹介された。 『Maid Cafe Style』である。 全国に点在するメイド喫茶を網羅した情報誌である。 数分後には二冊ともamazonで注文したのは言うまでも無い。 これで聖地に関する情報は問題無いはずだ。 tassa氏と当日の予定を検討しつつ合流は栃木で決定した。 そこでふとした疑問がtassa氏から投げかけられた。 『栃木にメイド喫茶は無いのか?』 さっそくネットで検索をしてみた。 …あった。 トップページには『Cafe i-maid』と表示されていた。 お店の中は白と黒のチェックを基調したシックな雰囲気である。 しかしそこはメイド喫茶。メニューの内容は普通の喫茶店とは大きく異なっていた。 ざっと気になるところで『萌え萌えオムライス』『しまぱん』『メイドさんのカチューシャ水浸し』等である。 その後tassa氏とはミーティング前日まで綿密な打ち合わせが行われる事となる。 私自身は『もえるるぶ』と『Maid Cafe Style』の二冊をカッティングの合間に読み予備知識を蓄えていた。 そしてミーティング当日。 そろそろ日も暮れようかという時間にtassa氏と無事に合流できた。 お互い顔を合わせるのは初めてではあるがチャットでの交流のおかげで会話も弾む。 お土産の交換などでまったりとした時間をしばらく過ごし今後の予定を決める事となった。 合流の時間が遅れたので『いろは坂』へと向かう予定をキャンセルして『Cafe i-maid』へ行く事を最優先する事にした。 栃木県小山市のJR小山駅を目指し爆走する2台。 道に迷いながらも何とかJR小山駅には着く事が出来た。 そこから適当な駐車場に車を入れ徒歩で『Cafe i-maid』を目指す。 地図を片手に細い通りを進むと見たことのある看板を発見。 『Cafe i-maid』に辿り着いたのである。 お店の扉を開けると2階へと続く階段が。 階段の下からは上の様子を窺い知る事は出来ない。 階段を上りきった所でこれまた見たことのある店内が目の前に広がった。 白と黒のチェックのフロアにカウンターとシンプルなイスとテーブル。 そして数人の客が談笑している…。 そんな様子を見ていると静々とした歩みでウエイトレス(以下WR)さんが迎えに来た。 黒いミニのワンピースに純白のエプロン、頭にはホワイトブリム(カチューシャ)、すらりとした足にはオーバーニーソックス。 その立ち姿は思い描いていた正真正銘のメイドさんだ。 スカートを摘み軽く膝を折り WR『おかえりなさいませ、ご主人様♪』 と言葉を掛けてくれる。 初めて見るその動き、初めて聞くその言葉。 一瞬頭の中が真っ白になるくらいのショックはあった。 心奪われる、とは正にこの事か。 WR『今日はお二人ですか?』『おタバコはお吸いになりますか?』 何と返事したのかは覚えてない。 気が付けば席に案内されイスに腰掛けていた。 WR『只今お冷とメニューをお持ちいたします』 再びスカートを摘み軽く膝を折り離れていくメイドさん。 しばらくしてようやっとtassa氏と話ができる余裕が出来た。 WR『お待たせしました』 再びWRさんがやってきてテーブルの上に水とメニューを載せていく。 その何と言うことの無い動作にさえ緊張を感じてしまう。 WR『ご注文がお決まりになりましたらベルでお呼びください』 WRさんはいつもの動作で立ち去る。 tassa氏とメニューの相談をして『萌え萌えオムライス』と『メイドさんのカチューシャ水浸し』を注文する事にした。 テーブルの上のベルに手を掛け軽く振ってみる。 …音が出ない(笑) 今度は少し強めに振ってみる。 意外と大きい音が出て少しびっくりした(笑) しかもテーブルの上のペーパーナフキンのケースにぶつけて少々間抜けな音になってしまった。 WR『お待たせしました。ご注文はお決まりでしょうか?』 ベルの扱いが上手く出来なかったせいで動揺してしまったが平静を装い注文を伝える。 WR『(注文を繰り返す)…少々お待ちください』 立ち去る後姿につい見とれてしまった。 しばらくtassa氏と雑談を楽しみながら注文を待っていた。 先に運ばれて来たのは『メイドさんのカチューシャ水浸し』であった。 これの正体が何なのかというと世間一般でいう『水餃子』である。 餃子の形をメイドさんのカチューシャに見立ててこのようなネーミングなったらしい。 一口サイズの餃子がいくつか入っていて美味しそうなスープの香りが広がった。 タレを付けて口に運んでみると柔らかい皮の中からスープが出てきて熱かったが味はまあまあ。 ここまで来るのにほとんど飲まず食わずだった二人にとっては少々物足りない量であった。 続いてメインディッシュ『萌え萌えオムライス』が運ばれてきた。 見た目普通なこのオムライス。一体何が『萌え萌え』なのかというと… WRさんがケチャップで名前を書いてくれるのである!! WRさんに名前を伝えると可愛らしい丸文字で名前を書いてくれた。 ハートマーク入りである。 もうこれだけで味なんてどうでも良かった。いやここまでされて不味いはずが無い。 tassa氏の食べ終わった時の顔は満足そうだった。もちろん私も満足だ。 そして楽しい時間はあっという間に過ぎていく。 会計を済ませお店を出ようとするとWRさんがお見送りしてくれた。 『いってらっしゃいませ、ご主人様。またのお帰りをお待ちしております。』 なんだか照れくさくて上手くお礼は言えなかった…。ごめんね。 さてメイド喫茶を堪能した二人はこれから宿泊するであろう『ホテル デルソル』を目指し爆走を再開。 そしてJR宇都宮駅に着いた辺りでやはり道に迷う。 駅から真っ直ぐ走れば問題無く着くであろうはずなのに『ホテル デルソル』は見つからない。 長旅の疲れはtassa氏の腰を容赦無く襲いついに離れ離れになってしまった。 何度かメールで連絡を取り合うもすでに時間は23時を回っておりお互い地の利も無い栃木において再び合流する事は不可能となってしまった。 結局その日は別々のホテルに泊まる事となった。 私が『ホテル デルソル』に着いたのはtassa氏と離れた場所から僅か10分足らずの場所であった。 tassa氏には申し訳ない気分ではあったがベッドに横になり眠りに着く事にした…。 |
中編へ続く… |
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